Discipline and indiscipline

主に札幌ではたらく株式会社恵和ビジネス代表取締役社長のblogです。

セレンディピティ

脳科学者・茂木健一郎氏のインタビューを見つけました。いろいろ示唆に富んだ話をされていて興味深いインタビューになっています。

小柴氏の場合、原子核の中にある陽子の崩壊を実験していた。ところが1987年に大マゼラン星雲で、1000年に1回起こるか起こらないかの非常に貴重な超新星爆発が起こって、それがたまたま、小柴氏が神岡鉱山に設置した「カミオカンデ」という実験装置の中を通ってしまったことがきっかとなって、「ニュートリノ天文学」という新たな研究分野を開拓してノーベル賞を受賞したわけでしょう。しかも、最初の目的であった陽子の崩壊の現象はいまだに見つかっていない。つまり、陽子の崩壊現象というAを探していたからこそ、ニュートリノというBに出会うことができたわけです。

英語にセレンディピティ、という単語があります。

「予期せぬ掘り出し物」「掘り出し物上手」「偶然の発見…」というような意味である。「狙ったものよりも、その横にもっと面白い発見がある」と考えるといい。松本清張は『黒い手帖』の中でデビュー作の「西郷札」を書いたのは「百科事典を偶然に開いたとき、同名の項目が目に触れたからである。自分の読みたい個所の対ページに「さいごうさつ」というのが見えたので、何気なく読むと…」と書いている。

ということのようで、小柴先生のノーベル賞もセレンディピティの賜物、と言えそうです。もちろん私はノーベル賞なんかにはまるで縁はないけれども、小さなセレンディピティは身の回りにたくさんあるんではないか、なんて思うわけです。セレンディピティをいまよりもっとたくさん拾い集めるには、

最近、ニートが社会問題になっていますが、彼らからよく耳にする「人生の目的や目標がないから何もやる気が起こらない」という主張のどこが間違っているかというと、目的や目標は何でもよい。要するに行動しなければBには出会えないということなのです。

セレンディピティというものが成立するのは、何かを求めている人がある事柄をずっと探しているからで、元々はそこにあったかもしれないものなのだが、意識することによって「前景化」(foregrounding)して見えてくる、ということなのだ。何かを意識して散歩すれば、町の様子が違って見えるようなものである。 

とにかく何かの目的を持って「行動を起こす」こと、それからどんなに小さくても当初の目的の枠から外れた「掘り出し物」を見過ごさずに拾い上げる視野の広さが必要なのでしょうね。

セレンディピティの語源となったのはこのお話。

セレンディップの三人の王子

セレンディップの三人の王子

  • 作者: エリザベス・ジャミソンホッジズ,パトリシアデモリ,Elizabeth Jamison Hodges,Patricia De Mori,Mayuko V. Brechignac,真由子・ヴァンサンブレシニャック,中野泰子,中野武重
  • 出版社/メーカー: バベルプレス
  • 発売日: 2004/07
  • メディア: 単行本
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セレンディップとは。昔のスリランカ(セイロン)のことだそうです。読んでみようかな。

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